王の帰還第二回鑑賞会&飲み会に行って参りました。
なんか知らんけど、一回目より泣けた。やっぱり一回目はアタリだったんだね!
もうファラミーが出てきた瞬間からダメっす~。ああファラミー!泣かせてくれて有り難う!
今回観ていて、前回も思った「このバカが~このバカが~」(貶しでなく)の意味が何となく分かりました。以下王の帰還のネタバレ↓
この作品で描かれている人間て、バカなんですよねえ。まあこれだけじゃなくって他のでもそうなんですけど。
エルフやドワーフやホビットよりも寿命が短いくせに愚かで、戦争好きで、嫉妬とか欲望に簡単に負けるじゃないですか。サウロンの与えた指輪の魔力に負けたのって結局人間だけだし。なのに情とか気持ちとかで悪を徹底しきれない。
その辺、黒の勢力から見たらばかばかしいと思うのですよ。黒の勢力なら、自分以外は別に死んでも良いですから冷酷で事務的=一番効率的に軍を動かせるわけです。
でも、今回のガンダルフとオークのミナスティリス攻防戦のように、同じ「持ち場を守れ」という命令を出していても、オークはなんの躊躇いも葛藤もないけどガンダルフは心を砕いて自分が傷つきながら命令を出していたり(多分)、もしくはツメの部分で戦場をほっぽり出してファラミーを助けに行ったりするわけです。
そういうのって、効率から言ったら無駄だし致命的ですよね。軍を統轄して命令を出すために安全な場所にいる者のすることじゃないです。一人一人の兵は、将が無駄な行動をするために死んでいるのではないんだし。
はっきり言ってしまえば、執政の一族が絶えても問題ないというかむしろ問題はスムーズに行くわけだし?
そんな情やらで効率の良い行動が出来ない、そういう弱い部分が黒の勢力から見たら人間を軽んじる原因ではないかと思うのですが。
ただし、その情が、逆に黒の勢力には信じられないような行動を起こさせたりするわけです。死にに行くのが分かっていてオスギリアスに攻め込んだり、黒の門に攻め込んだり。ローハンの騎士がオークの大群に攻め込んだのもそうだし。
ああいうのって、情を切り離して見れば「なんで行くねん、自分が死んだら終わりやん?絶対死ぬやん?」(何故大阪弁)みたいになると思うのですが、そこを忠誠心とか友情とか尊敬とかでカバーできてしまえるところが、バカなんだけど感動できるところかと思いました。
サムも、指輪を持っていても魔力に屈しなかったのは多分、指輪よりも大事な(大事だと思いこむことが出来る)主人が居たからかなあ、と。
そういう命に関わることを簡単に思いこめるのが、人間のバカで愛すべき所なのかなあ、と。
だからまあ、結果論ですが指輪は人間たちにしか葬れなかったのかな?とか。フロドの行動もアラゴルンの行動も両方なかったら無理だったわけだし。アラゴルンの行動は、情を除いたら国の王たる者の行動ではないしね。まあ、一国の命運よりも世界全体の命運、という意味では王の気質の現れではあると思うのですが。
その辺で「人間の御代が来た」という意味なのかと思ったわけです。
だから劇中ずっと「このバカが~バカ共が~」と思いつつ泣いてみたりしたわけです(笑)
そういう意味でのおバカさんの筆頭が、今回ファラミーだったわけで。だからファラミーラブなのです。キャラよりも彼の置かれた状況が。
あとガンダルフとセオデンとアラゴルンも(ガンダルフは人間じゃないし割とドライに行動してたけど)。
そういうのを見るのが好きなので、また見に行くと思います。というかDVD買いそうです(笑)
はやく王の帰還のSEE出てくれ~!