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拍手ありがとうございました!お礼メッセージ第四弾
<遙か3十六夜記 温泉イベントその後>
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一部、ゲームの温泉イベント時にいるはずのない人も混じってますが、その辺はパラレルでお楽しみ下さい。 |
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一部、2パターンある人も混じってますが(銀バージョンと重衡バージョン)、その辺も気にせずお楽しみ下さい(笑) |
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とても簡単な温泉イベントの説明
温泉に入っていると、男湯に女湯の声が聞こえてきた。
朔「一番気になる人は誰なの?」
神子「えーっと……」→選択肢
男どもは一気に耳ダンボに(笑)本来は九郎のイベントで他キャラは短い会話のみですが、こんなおいしいイベント、他キャラも欲しい!ということで書きました。 |
「将臣くん…かなあ」
さほど悩みもせずにそう答えると、朔は嬉しそうにぱちんと手を合わせて頷いた。
「やっぱりそうなのね」
「やっぱりって…」
あまりに朔が大げさに笑うので、神子は不思議そうに首を傾げる。
そんなすごい意味があるわけじゃない、と彼女が言っても、朔は分かっていると言わんばかりに笑うだけだった。
その答えは予想していたけれども、でもやっぱり嬉しい。
彼女と彼女の幼なじみは、端から見ていてもとても仲が良くて。
恋人同士という雰囲気ではないのだけれど、むしろそれよりもっと深い絆を感じる。
そして、彼がなにか人に言えない事情と決意をもって彼女を守ろうとしているということも、朔にはなんとなく分かっていた。
だからこそ、親友が他の誰よりも彼を気にかけているという事実が、とても嬉しい。
この先どんな試練が待ちかまえていたとしても、二人の気持ちが同じならば きっと彼女は幸せになれるはずだから。
多少ゆだり気味で温泉から出ると、先にあがっていた男湯連中が笑顔で彼女たちを迎えた。
楽しめたかい、という問いかけに答えながら、なんとはなしに彼を探す。
少し離れたところで手ぬぐいの水気を切っている姿を見つけて駆け寄ると、後ろからピュッと口笛の音がした。
「え?なに、ヒノエくん?」
「いや、なんでもないよ。姫君の湯上がり姿はなかなかに目の毒だと思ってね」
「またそんなこと言って。ねえ、将臣くん」
「あー?」
将臣が顔を上げると、ぱしゃり、と髪から水滴が弾けた。
「わ!将臣くん、冷たいってば!」
「んだよ、おまえが近づいてくんのが悪ぃんだろ」
「もおー、なんでちゃんと拭いてこないのー!」
「めんどくせ。放っときゃいつかは乾く」
「風邪ひくってば!っていうか私が冷たいから拭けー!」
「だから、近づかなきゃいいだろ」
「うーるーさーいー」
手ぬぐいを奪い取って闇雲に頭を拭き始める彼女と、痛いだの首が折れるだの大げさに騒ぐ彼を遠巻きに見ながら。
男湯連中は、先程の将臣の台詞を思い出して複雑な気持ちになった。
『ってか、あいつが俺を好きとか今更珍しくもねえだろ。いつものことじゃねーか』
平然とそんなことを言う態度がどれほどの惚気か、分かっているのは周りの人間だけらしかった。
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