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<送られたメッセージ>


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お礼メッセージ第四弾(8種)は「遙か3十六夜」ネタバレですので、以下はOKな方のみスクロールしてください。














拍手ありがとうございました!お礼メッセージ第四弾

<遙か3十六夜記 温泉イベントその後>

一部、ゲームの温泉イベント時にいるはずのない人も混じってますが、その辺はパラレルでお楽しみ下さい。
一部、2パターンある人も混じってますが(銀バージョンと重衡バージョン)、その辺も気にせずお楽しみ下さい(笑)
とても簡単な温泉イベントの説明
温泉に入っていると、男湯に女湯の声が聞こえてきた。
朔「一番気になる人は誰なの?」
神子「えーっと……」→選択肢
男どもは一気に耳ダンボに(笑)本来は九郎のイベントで他キャラは短い会話のみですが、こんなおいしいイベント、他キャラも欲しい!ということで書きました。

 

 

「銀…かなあ」

そう答えると、朔は一瞬だけ意外そうな顔をした。

「そうね。礼儀正しいし、どこか都びた優雅さがある人だものね」
「うーん、そうなのかな?その辺は私には分からないけど」
「……でも、最近少し、最初の印象と変わってきた気がするわ」
「え?どんな風に?」

神子が興味津々で身を乗り出すと、朔は悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「どこがどうというわけではないけれど。……そうね、最近というより、あなたといる時だけ違うと思う」
「えー?そ、そうかな?」
「ええ。他の人には礼儀正しいだけ、でも、あなたといると瞳がすごく優しくなる。
 どう見ても相思相愛の望みはかなりあると思うわよ、頑張ってね!」
「そ、相思相愛!?誰もそこまで言ってないよ!」
「あら、そうかしら」

きゃいきゃいと楽しそうに騒ぎ出す声を聞きながら、噂の張本人は男湯の片隅でくすりと笑った。
何よりも崇拝する愛しい彼女の話題が自分のことで、しかもこのような話の主役に引き出されて、嬉しくないはずはない。
それを横目で見ながら、ヒノエは大げさに肩を落とした。

「あー。なんか、馬鹿らしくなってきた」
「どうしたんです、ヒノエ。君らしくもない」
「あのツラ見たかよ。『こちらに聞こえているとも知らずに、神子様は本当に無邪気でお可愛らしい』って顔してるぜ」

周りがどう思うか、どういう空気が渦巻いているかを気にも留めず、まるで自分と相手の二人しかこの世にいないかのようにゆるりと構えている。
そんな態度を皮肉ったヒノエの言葉に、銀が初めて彼を見、ふわりと笑った。

「ヒノエ様は、私の心を大変よくご存じのようですね」
「そりゃあ、オレだって心からそう思ってるからね。で、あんたは?相思相愛になる気はあるのかい」
「それは、神子様が望まれるのであれば私には是非もございませんが……」

ぱしゃん、と湯を跳ねて上げた腕が、まるで扇を舞うように優雅に振られた。
乙女達の内輪話は、まだ続いている。

「それよりも、今は神子様のお心が広く晒されていることの方が、気掛かりでございます」
「お、おい!?」

意図を察した彼が制止するよりも早く、銀はするりと板塀に近づくと、その向こうにいる愛しい人に語りかけるように囁いた。

「神子様」
「え!?し、銀!?」

すぐ近くで、彼女の驚いた声が聞こえる。

「お可愛らしいお声が、こちらにまで届いておりますよ」
「えっ……き、聞こえてたの!?」
「はい」
「ま……まさか、全部……!?」
「はい。私は神子様のお心をとても嬉しく思いますし、それがどのように広まろうとも構いませんが
「わ、わ、私は構うよー!やだ、今の嘘!嘘だからね、みんな忘れて!」

この上なく狼狽えた泣きそうな声を聞いて、真っ赤になっている彼女の表情を思い浮かべながら、銀はくすくすと笑った。

「もしもあなたのお気持ちが嘘であっても、私があなたを恋い慕う想いに何ら変わりはございません。
 ですが神子様、もし少しでも私を想っていただけるのならば、そのような御声は私だけにお取り置きくださいませ」

ハアー、と盛大に吐くため息が、背後から複数聞こえた。