で、真夜中にもかかわらずすでに公営駐車場は満車になりかけで、かろうじて遠くの駐車場が開いてるだけでした。
その駐車場は送迎バスがない代わりに無料なんですが、それにしても遠い！サーキットまで徒歩50分以上かかる。でも夜中の3時に探しまわるのもめんどくさいので、そこに入れました。ちなみに少し経つともう満車になったそうです。
周りの人はそれを見越しているのか折り畳み自転車を持っていて、その手があったか！と思いました。サーキットには駐輪場あるしさ、徒歩ではコンビニ行くにも不便だ。

教訓：折り畳み自転車があるとものすごく便利！

で、コンビニにでも行く？となって、片道30分以上かけてコンビニへ。
歩くことは初めから覚悟してたので普通に歩いて、十六夜の月明かりに「こんなはっきりした影が出来る！」と騒いだり、雲の流れるあまりの速さに「明日めっちゃ風強そうだな〜」と話したり、結構楽しい道中でした。
でもコンビニに行ったら商品が全然ない。とくにお弁当類、デザート、デリカの類はゼロ。閉店前ですか？ってくらい商品がなかった。ジュースはあったけど全然冷えてないし。

こんなサーキットのすぐそばのコンビニ、客が殺到することくらい予測できるだろうに、なんでこまめに補充しないの？つうかなんでこんなにコンビニ少ない？駐車場ごとに臨時店舗出しても十分ペイするんじゃ？ここで買い込んで車を廻って売ったらめちゃめちゃ売れるよな〜という感じでした。

教訓：コンビニはあっても商品はない。特に食べ物がない。食べ物は遠くのコンビニで買っていくのがベスト

とりあえずかろうじて残っていたパンとジュースを買い、駐車場にトイレあるけどついでにコンビニのを借りて（ここはトイレ2つありました）、車へ。帰りは上り坂でヒーヒー言いながら戻りました。この時点で4時過ぎ。
それからしばらく荷物を整理したりごろごろしたりして、7時過ぎに車を出る。

そこからコースの下を通って北側に出て、ヘアピンの向こうまで行ってみて、とりあえず席は後でいいから正門近くの店で買い物しよう？ということになり、引き返して入口ゲート付近。
とりあえず、シェルのショップでフェラーリのカレンダー買いました。荷物になると思ったけど、絶対帰りにはなくなってると思って。案の定、帰りにはほとんどのグッズが売り切れてました。
なんと、レースプログラムやシューマッハグッズは日曜になる前に完売したらしい。プログラムが決勝日になくてどうするよ！？

教訓：お目当てのグッズは日曜になる前に買え！あと欲しいものは荷物になろうがなんだろうが見つけたときに迷わず買え！

【06/10/23追記】
今日から オフィシャルプログラムが再販されてます。
→鈴鹿サーキットのサイトから

教訓：自由席の席取りは少なくとも日曜の朝にはやっておく（10時でも座れるけど）

結局、座ったのは立体交差近く。ヘアピンへ向かう時と、ヘアピン抜けた後（このときの車影はほとんど見えないけど音がよく聞こえる）、それとバックストレッチ抜けて130Rに入るところが見える席です。
この席よかった……。あまり大きくは見えないんですが、戦況が分かりやすくて、誰がどう走ってるのかごっちゃになることがありませんでした。
とは言ってもコースのほとんどは見えないので、TV受信可能なラジオを持って行き、フジテレビの生放送を聞きつつ見てました。これはいいですよ。ピットに入ったのもオーバーテイクされたのも、耳で聞いたあと目で実際を確認できてすごくリアル感がありました。

教訓：ラジオは絶対持って行け！できれば3バンド・デジタルチューナーで

そんで腰を落ち着けて、前座のインテグラレースを見て、ごちゃごちゃ来賓祝辞みたいなのがあって、鈴鹿20周年デモンストレーションラン。
これには場内で配っているパンフを見たときから「ギャー！」ってなってました。
だってベルガーですよ！！？
あのゲルハルト・ベルガーが走るんですよ！しかも当時のMP4で！！
カペリと亜久里も走ってましたが私の目はベルガーに釘付け。この人が、ヘリから他人のトランクを落としたという……！他人のパスポートの写真をこっそりヌード写真に変えて、空港で何時間も足止めさせたという！（笑）
そのジョーク？のセンスには日本人脱帽。素敵すぎ。

そんなベルガーのデモラン、撮らなければ！と躍起になっていると、川井ちゃんがインタビューを始めました。
川井ちゃん、相変わらずヲタで自己満足なインタビューです。日本人置き去りです（英語で質問し、返答に英語で応え、ユーモアに笑い、一頻り終わったあとに日本語でテキトーに要約する）。
いや、そんな川井ちゃんが好きなんですけどね！特に「あーコイツ、本当に自分が聞きたいことを聞いてるな」と分かるところが。そして自分の知ってる話は言わずにおれないところが。レポーターとしてさらっと流せないヲタなところが大好きです。

で、インタビューが終わると、いきなりデモラン開始。焦った焦った。
ヘアピンが一番写真とりやすそうだと思ってたのですが、立体交差からヘアピンまでは結構あります。F1マシンと競争できる距離ではありません（笑）
慌ててお弁当をほったらかして（あ、鈴鹿弁当食べました）走り、なんとか写真撮影成功。でもやっぱりケータイカメラでは無理があった……。撮れただけで満足。

教訓：カメラは望遠！！あと土手を走るのにスニーカーは必須！

で、席に戻ってお弁当の残りを食べて（友達はいきなり走り出した私に呆れていました）、30分後のスタート進行を待つ。ときどき雲で隠れながら、ものすごく日が照ってる。風が強いせいで暑くはないけど、顔が熱い！焼ける〜！

30分は長いと思ったけどすぐにアナウンスが始まり、T-SQUAREの国歌吹奏があったりして、ついにF1マシンがサーキットへ。
フォーメーションラップ前のフリー走行みたいなのが1・2周あって、もうその時点で感動した。こりゃ実際に観なきゃ分からんわ！と納得した。すごいよ！
ギャーシューマッハが私の目の前何十メートルの所を248で走ってるー！というのもあり、エンジン音ってほんとに全部違うんだ！というのもあり、想像よりも速すぎ！というのもあり。
なんかもう、レースじゃなくていいから走ってるのをずっと見ていたかったです。あれ何時間でも見てられるよ、マジで。

そしてフォーメーションラップ後、ついに本戦開始！
私は130R〜ヘアピン辺り（北側）をうろうろしながら写真とってました。でもしばらくしたら写真より戦況が気になってきて、ラジオのTV中継とコースを見比べてはらはらと。

TV放送とサーキット内放送を比べて分かりましたが、TVはやっぱ5〜10秒遅れてアナウンスしてますね。当然ですがサーキットの解説の方が早く、事故ったりすると直後に放送が入ります。
まあ、最大音量でイヤホンしてるラジオが聞こえないくらいのエンジン音の中では、場内放送なんてほとんど聞こえないんですが……でも不思議と「うるさい！」とは思わなかった。イヤープラグもなしで楽しんで聞けましたよ。ヘアピンは一番減速するとこですしね。
だれか（バリチェロ？マッサ？場内放送聞き取れなかった）がグラベルに突っ込んだ時も、すぐ傍で砂煙が見えて周りのみんながうおー！ってなったり。ラジオを聞きながらマシンが走るのを見てたら、あっという間に1時間。

突然だったので写真はめためたですが、シューはマシンを降りてその後ろで仁王立ちになり、しばらくじっとしてました。その時、周りの席にいた観客（そこには自由席しかなかった）が、みんな一斉に手を振ったり笛を鳴らしたりしはじめて。なんか「誰かがやり始めたからついてやりました」的な感じじゃなく、みんな一斉に応援を始めたかんじ。
シューはそれに気づくと、それはそれは丁寧に手を振って応えてくれました。このチャンピオンのかかったレースで、エンジントラブルなんていうアクシデントでリタイヤしたどん底の瞬間に、条件反射かもしれないがこんなことをするこの人をほんっと好きだなあと思いました。

私は別に彼が勝つから好きなのではなくて、可視不可視な事項をあわせて一番強いのはこの人だと思うから好きなので、個人的には負けたってあんまり構わないんですが。でも勝ち目のあるレースをアクシデントで終わるのはやっぱり悔しいし、走るところをできるだけ長く見ていたかったので、もったいないなあと……。残念だ。
シューがパドックに戻った後、コース脇に置かれたままになってる248が物哀しかった。観客もそっちばかり見てました。おまえもちゃんとがんばったね！みたいなかんじで。

とりあえずそれでちょっとへなへなとなったんですが、その後もなんとかレースを観て、やっぱりアロンソ来たか〜と。別に潰れろ！って念じたりはしませんでしたよ（笑）
っていうか今のルノーって昔のどこかみたいな不幸属性をあまり持ち合わせてない、ある意味アンラッキーが少ないチームですよね。
いや、それはマシンの信頼性が高い証拠だし、運も実力のうちって分かってますが。あんまりにもあんまりだったので……あのチームは……（遠い目）

レースが終わったあと、15時くらいからまた買い物に行こう！ということになり、ゲートに押し寄せる人波（日曜だけで16.1万人を動員したそうです）を掻き分けつつグランプリスクエアに戻りました。

その途中、最終コーナー辺りで指定席に入ってみました。
たしかB2あたりの席だったと思います。指定席ってレースが終わると自由に入れるんですよね、係員がいなくなって（ほんとは駄目なのかな？）。
そのとき、レースが終わってかなり経ってるのに、スタンドには結構な人が残ってました。場内で放送されていたアナウンサーの解説でも聞いてるのかな？と思ったら、突然拍手が起こるんですよ。
もちろんレーサーやチームクルーがそんな時間にコース内にいるはずもなく、サーキットのあちこちから飛び立ってるヘリに乗って今まさに離脱中という感じ。
じゃあ何に拍手してるかって言うと、なんとマーシャルに対してなんです。
コース整備を終えて、または安全確認をしながら、コース内を歩いたり車やバスに乗ってそこを通るマーシャルの皆さんに、スタンドから何度も何度も大きな拍手や声援やホーンの音。これには感動しました。
アナウンサーもカメラ映像を見ていたのか、「スタンドから拍手が？あっと、マーシャルに拍手が起こっています！これは大変珍しい」とコメント。そりゃそうです、個人的に感謝こそすれ、グランドスタンドからマーシャルに拍手が起こるなんてまずない（はず）。

これはおそらく、今年で最後になるかもしれない鈴鹿への感謝と、そのサーキットの一部であるマーシャルの皆さんへの感謝なのだと思います。私も友達としばらくそこで拍手してました。ずっと手を振り返し続けてくれる人もいれば、恥ずかしそうに隠れてしまう人もいたし、ほんとレース中は冷静な監視員みたいに見えるマーシャルの人たちがすごく人間的に見えました。
オープンカーに乗ってきた人なんか、スタンドの前で車を止めると、オープンカーの幌を自動操作でいったん閉め、また開け、スターのように手を振りまくるパフォーマンス。こっちもめっちゃ盛り上がりました（笑）

アナウンサーは「サーキットの安全を守ってくれているマーシャルには誰でもなれます、ライセンスを取って志願するのは難しくはありません。ですが、この人たちはボランティアで、これが仕事ではないのです。今日が終わればまたサラリーマンや自営業やアルバイターに戻っていくのです」みたいなコメントをしていました。
それは知っていましたが、マーシャルってそんなに難しくないのか……やろうかな……とか思ってしまいましたよ。F1やらない間も他のカテゴリのレースやるし、なにより今回、目の前でレースを観ることがすごく楽しいと分かったので。

その後グランプリスクエアで買い物をして、17時前にゲートを出ました。
「あーもうサーキットを出てしまうー」って感傷に浸りながら出口に向かってるとき、道沿いに金木犀の木があって、なんか物哀しかった。金木犀は一番香りが好きな花なんですが、「なんだよ、私はもしかしてこの香りを嗅ぐたびに今日のことを思い出さなきゃいけないのか？」みたいな（笑）
正面ゲートのところでは、チケット半券をメモリアルチケットに交換していました。そんなに混んでなかったので私はその場で交換しましたが、これは郵送でもOKだそうです。でも今週中か来週中くらいに半券を送らないとだめらしい。

東ゲートではなく正面ゲートから出てしまったため遠回りになり、駐車場に着いたのは18時頃。この道中が一番きつかった……。ちゃんとスニーカーはいていきましたが、靴擦れと最後の上り坂でもう無言になってた。

で、駐車場を出たら、当然ながら渋滞。覚悟してましたが国道に出るのに2時間かかりました。高速も最初のうちは混んでて、梅田に辿り着いたのが23時すぎ。途中食事も取りましたが、それでもゆうに4時間以上はかかってます。
そんで終電近い電車でへろへろになって帰ってきて、ふと鏡見たらすごい！頬と鼻の頭がまるでアル中のように真っ赤、すげぇ焼けてるーー！！天気予報は曇りだったはずなのに！！

教訓：帰りは梅田まで5時間はみておく。あと予報が雨でも曇りでも日焼け止め塗ってけ！

来年F1は富士で開催されますが、この際遠いという問題はどうでもいいとして、あのコース。鈴鹿見たあとであのコース推す気になるかー？みたいな印象がどうしても拭えません。
別に富士が嫌いなわけではないし、行ったこともないのですが、平面図だけ見ても「なんだこのコース……」というかんじで。やっぱりコース見比べると鈴鹿がいいですよ！そりゃドライバーにはめんどくさいコースかもしれないけどさ！

何より、もう来年からシューはいないんですよね。帰り道で聞いたFM三重のアナウンサーも言ってましたが、「来年私は誰を応援したらいいの？」みたいな気持ちになります。
そりゃ、バトンもクルサードもバリチェロも琢磨も好きだけど、それはあくまで「好き」というレベルであって、自分の中の一番に据えて応援したいってわけじゃないんですよ。フェラーリも、これからも応援するけど、シューマッハが選択しているからこそフェラーリを応援してた部分は大きいわけで。逆を言えば、シューが移籍してたらどこのチームだって応援したよ。

なのに、来年の日本GPはシューマッハもいないし鈴鹿でもない。今年それでいい目を見たのに、その条件で行く気になるか？という。
もうほんとにシューが走ってるところ見られたらそれでいいのに。ビザとチケット取れるなら本気でブラジル行こうと思った。パスポートだって有効期限あるけど、調べたらもうビザが間に合わないんだよねええええ。

あーほんと、なんでもっと早く行っておかなかったんだ！そうすればもっと何度も見に行けたし、絶対に指定席で見たのに！と自分を責めたい。いや、今回は自由席だったからこそシューの強いところを見られたんですが、やっぱりV席やS席でも見たかったし、望遠鏡や望遠レンズも使ってみたかった。会社の80万のカメラ持っていくという手もあるし！

ほんとにこの一日、燃え尽きました。単純計算でも計6時間以上は歩いて、3万歩は絶対越えてる。いい運動になった、というレベルはとっくに超えていて、足どころか腕も背中も全身筋肉痛になることを覚悟してます。
月祝は一日中寝てました、すでに体が痛い。

明けて火曜、もう通勤のために起きるのが億劫で。なんか会社行くのいやというより、「アレ？会社行くんだっけ？えっと、鈴鹿は？」みたいな違和感が抜けねえー！（笑）
いっそ鈴鹿サーキットに仕事ないのかとか考える。でもアレ見たらしょうがないよな、みんな考えると思う！！
ほんと、F1はすごかったです。すごく楽しかったです。今までこれを知らなかった、というのが残念でなりません。

とりあえず、08年以降に鈴鹿にF1が帰ってくるのを期待して、お金を貯めます！F1貯金！