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りそうとげんじつ 1
ふわふわと、宙に浮いている感覚がする。 ああ俺、夢見てるんだな、と立夏は思い、白っぽくかすむ周りを見渡した。 「立夏」 かけられた声に少し驚いて目をやると、名目上は彼の母親にあたる少女が、くすくすと笑いながら立っている。 その身体には、下着しか纏ってなくて。 通常であれば背徳感に目を逸らしそうな状況で、立夏はぐっと拳を握ってそれを凝視した。 「いや、結構……俺の頭も捨てたもんじゃねえかも」 彼女の姿態は、夢の中だからといって自分好みに誇張されたものではなく、自分が想像できる現実の彼女と寸分違わない。 その辺が、逆に自分の希望を熟知したシチュエーションで、嬉しくなった。 しかし、その行動は。現実にはあり得ない。 少女は笑って立夏をベッドに押し倒し、胸の上に寝そべりながら無邪気な微笑みで彼を誘う。 頬に指を触れさせると、彼女はくすぐったそうに身をすくめた。 口づけるために顎を引く。彼女の身体が伸び上がって、唇が重なる。 わざとすぐに離すと、少女は物足りない拗ねた表情で抗議の視線を向けた。 「ヤ、もっと……立夏」 不満そうに囁かれる台詞。呼ばれるのが自分の名前である事を、なんとなく確認してから。 立夏はギシッとベッドを軋ませて、体勢を入れ替えた。 「……あ、んっ」 豊かという程ではないけれど、柔らかく形の良い胸を探ると、極敏感な反応が返ってくる。 下着を外すために手を背中に回すと、少女は背を浮かせてそれを助けた。 「水結」 呟くと、返ってくるのは恥ずかしそうな微笑み。 いつもの彼女。だが、乱れる所など想像できなかった以前とは違って、今は、分かっている。 彼女が、触れられたときにどんな反応を返すのか。 「……あっ!」 いきなり胸の頂点を舐めねぶると、少女は激しく身体を震わせた。 「知ってるぜ……ココがいいんだろ?」 きつく噛みながらもう片方を指で扱くと、両方から来る異なる快感が頭を混乱させる。 「んっ……、だめ、立夏……ヘンっ……!」 止めて欲しいとは思っていないくせに、口から出る拒絶の言葉。 首に回された手がぶるぶると震え、痛いくらいに爪を立てる。 糸を引くほど滴った布きれを剥ぎながら、立夏は耳元で囁いた。 「俺のが欲しいって……言ってみな」 「っ、ヤ……!」 必死で首を振る姿に、軽く秘部を撫でて。少しずつ、追い詰める。 「言わないと、いつまで経ってもこのままだぜ?」 過剰に反応して跳ねる少女に、わざと明るく言う。 少女はぎゅっと彼にしがみつき、やがて、耐えきれなくなったように囁いた。 「……ぁう……、ほ…し……っ…りつかの、……立夏のじゃなきゃ……イヤ……!」 その台詞に。ああ俺って超むなしいこと考えてるなぁ、と心の中で呟いて。 けれども身体は、安易に反応してしまう。 「やぁっ……立夏、早くっ……わ、たし、……もぅっ……!」 「……何を?どこに?」 「…………!」 意地悪く問いかけると。泣きそうに見上げる瞳が歪んで、逸らされる。 羞恥に震える様子には、無頓着のまま。 胸から脇腹のラインを指でなぞって、無言の強制を示す。 彼女は小さく嗚咽し、目を逸らしたままで彼の胸に手を置いて。 そのままそっと手を降ろし、立夏のそれに指をからませた。 「……っ」 ひんやりした細い指が、おずおずと自分のものを握り込む感触。 思わず声を上げそうになり、慌てて息を呑んだ。 「それを?」 重ねて問うと、少女は恥ずかしさに泣きながら、それでもそれを自分の方に引き寄せる。 立夏が、導かれるままに彼女に覆い被さると。 自らの入口まで誘導した指がぴたりと止まり、これ以上は無理、という哀願する目で彼を見上げた。 その瞳から大粒の涙がこぼれ、嗚咽が大きくなる。 「………いい子だ、水結。もういいよ。ちゃんとご褒美はあげるから」 自分で虐めておいて、ぐすぐすと泣き濡れる瞳が可哀想になり、そう言って優しく口づける。 たぶん自分は甘いんだろうな、と、意味もなく敗北感を感じながら。 それでも、救われたような彼女の様子に悦を感じた。 「うぅ………っひ、ぁんっ!」 一気に腰を進めると、彼女の泣き声が嬌声に変わる。 「あ、う!…っっ…り、つ……あぁっ!」 がくがくと揺れながら呟かれる、譫言。 「やっ……あ、……いっぱい……奥、まで、りつかの…が……入っ……!」 「……水結……っ!」 卑猥な台詞に、カアッと血が昇った |