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拍手ありがとうございました!メッセージ第三弾

オヤジゲ父ズ&娘さん&ぽけ(名前だけ)

ぽけ
 (ポケステ)
さかなぎ様の「くるまや本舗」にて公開されているPS一家の一員。非常に愛らしいお子様。
※オヤジゲー さかなぎ様の「くるまや本舗」から発祥した、「もしかしたらお父さんかもしれない多数のオヤジ」にご機嫌を取ってもらえるゲーム。モエ。
※設定 ここでは
 ◎ ぽけ→各パパの娘
 ◎ 栗ちゃん(オヤジゲ主人公)→各パパの娘??
というかんじでお送りします。

 

◆◆◆パティシエ父◆◆◆

 

「あっ、いたいた!」

キッチンで紅茶を淹れていた彼は、カップに注ぐタイミングを計っていた視線を、声のした方へ振り向けた。
大事な少女が自分の方に近づいてくるのを確かめてから、手許に視線を戻す。
そんな彼の横に立ち、一緒に手許を覗きながら、少女は邪魔をしないように小さく話しかけた。

「あの。……今日これから、お時間ありますか?」
「時間?まあ、あると言えばあるな……明日の仕込みをする時間は要るが」
「あっ……ご、ごめんなさい。お忙しい、んですよね」

彼女の言葉を聞いて、自分の言い方の不味さに憮然としながら紅茶を注ぐ。

「……いや……構わない。なんだ?」

彼女は少しだけ迷ったあと、思い切ったように彼を見上げた。

「あ……あの。今、ぽけちゃんと話していたんですけど……」
「ん?」
「お風呂入りに行こうって。もしよかったら、一緒に行きませんか?」
「………………」

絶句、というのは、今の彼のような状態を表すためにある言葉かもしれない。
紅茶がカップから溢れていると彼女に指摘を受けるまで、彼の精神は遠い世界から帰って来なかった。
ひとしきり呆然の時間が過ぎると、浮かぶのは渋面だけ。
それに不思議そうにしながら、少女は戸惑った声を掛けた。

「……?あ、あの?やっぱり……だめですか?」
「………………………駄目だ」

とてつもない仏頂面の彼を見て、少女は少し哀しそうに目を伏せた。

「……そう、ですか……。ごめんなさい、お忙しい時にわがままを言って」
「そういう意味じゃない」
「……え?」
「お前、……何とも思わないのか?」
「え?え???」
「俺は行かんぞ。二人で入ればいいだろう!」
「あ、は……はい……」

しゅんとした彼女が心に痛いけれど、でも、聞かずにはおれない。

「お前……恥ずかしくないのか?まさか、他の奴らにもそんなこと言ってるんじゃないだろうな?」

そう言うと、少女は何を聞かれているのか分からない様子で首を傾げた。

「え、っと……そのお風呂やさん、さっきぽけちゃんに教えてもらったばかりだから。まだ誰にも言ってません、けど」
「……風呂、屋……?」
「ええ。知ってます?こないだ隣町にできたんですって。水着で入れて、温水プールみたいになってるって」
「……………………」
「あ、もしかして、普通のお風呂やさんだと思ってました?ごめんなさい。
 そこなら男湯に一人で分かれちゃうことないですから、一緒に行きませんか?」
「……………………」

ようやく自分の勘違いに気づき、憮然とした顔のまま思わず肯きかけてから。
“水着”という単語を反芻して、彼は慌てて首を振った。

「……いや。やっぱりいい。お前達だけで行って来い……」

 

おわる。