ヴィクが階下に行ってからしばらく経ち、やっと落ちついてきたアンジェ。
「……ヴィクトールさま、どうなさったのかな……」
と、ドアの外に気配がする。どうにも入れなくて困っているヴィク(笑)、戸外からアンジェに話しかける。
「……アンジェリーク?」
「は、はいっ! どうぞっっ!!」
「いいのか? 入っても」
「はいっ?」
「だ、だからだな……いや、いい」
“服は着たのか”と聞きたかったが、過剰反応されても困るので黙って入る。
「………………」
「………………」
アンジェはアンジェでうつむいたままだし、ヴィクは予想通りシーツを胸に抱えただけのアンジェを見て動けない(爆)
「……あー、その…だな。俺は不器用だし、こういう時に気の利いたことも言えんのだが、……もしもおまえの意志に反してしまったのなら悪かった」
「………………」
「こういう、自分で自分を制御できないってのは初めてだったんでな。どうも勝手がわからん」
「………………」
「だが、いいかげんな気持ちだったわけじゃないぞ。俺は本当におまえを……
………アンジェリーク?」
黙ったまま何やら周りをごそごそ見回していたアンジェが、いきなりなにかに気付いたようにあせって、うしろを手で隠す仕草をする。
当然、抱いてたシーツは落ちるわな。思わず顔を押さえるヴィク(爆笑)
「……外に…出てください……」
「あ・アンジェ、み、見え……」
「そとに出ててください、はやくっ!!」
「???」
訳も判らないまま追い出されるヴィク。
ふと、これは拒絶なんじゃないかと思いつき愕然とする。
「……くそッ、アンジェリークが傷付くとわかってて俺は……!」
室外でヴィクがひとり憤慨しているとき、アンジェはというと…
「ふみゃ〜〜ん、落ちないよぉぉ〜〜(泣)」
必死でシーツについた血を洗っていたのでした。
つ、つまらんオチ……。
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